【紹介】ZOOKEEPER 青木幸子(講談社)

ZOOKEEPER 青木幸子(講談社)全8巻

主人公が、まるでサーモグラフィーのように「熱が見える」目を持っている部分だけはSF的ですが、それ以外は極めて現実的に硬派に描いてあるマンガです。動物系のマンガでありがちな擬人化もなく、丁寧な取材もして描かれている様子。「動物園ではたらく」時の苦悩、葛藤など「リアル」を感じさせます。生物のこともしっかり描かれている。

例えば動物園の職場体験に来た心に闇を抱えた生徒が飼育動物に危害を加えた。それに対して飼育員たちがどう立ち向かうか。下手な書き方されたら、教員としての自分が「こんなのあり得ない」ときっとリアルに重ね合わせてダメだしします。でも、うならせられてしまいました。最後、もっと長く読みたかったと思わせてくれた作品です。

でも一般的な印象は「地味」なんでしょうね。「個人的には絶対的におすすめだけど、地味で知られていない本」こそ、ブックカバーチャレンジの真骨頂かも知れません。(もっともそれだけでは続かないので、おすすめの有名どころもこの後、出そうと思っています。)

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