ウサギとカメ、ウサギが負けたのは何の”速さ”?

童話「ウサギとカメ」では、同時に出発したウサギとカメなのに、途中で昼寝したウサギにカメが勝ってしまいますね。速く走れるウサギが、歩みの遅いカメに負けてしまう話です。そこで質問が。「ウサギが負けたのは、カメの「平均の速さ」でいいのですか?」

小学校の算数などで「速さ」を求める学習を行います。例えば「A町からB町まで6kmの道のりを2時間で歩きました。時速はいくらですか」という問題ですね。割り算をすると、1時間あたり3kmだから、時速3kmが答えとなります。
しかし実際には、最初はテンポよく歩いていても、途中に休憩をしたり、後半は疲れてペースが遅くなったりなどして、常に「時速3km」で動き続けることはなかなかないでしょう。計算で求めた「時速3km」というのは、あくまで計算で平均的な速さを求めただけで、中学校理科ではこれを「平均の速さ」と学びます。実際の、その時々の速さは「瞬間の速さ」といい、区別をします。

先ほどの質問をしてきた生徒は、学習内容を理解し、自分の言葉になおしていい質問をしてきたということになります。ウサギは「瞬間の速さ」では圧倒的にカメよりも速いですが、途中で昼寝をしてしまったため「平均の速さ」で負けた、というのが童話の理科的な解説になりますね。

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