ヒメオドリコソウの花

シソ科オドリコソウ属 Lamium purpureum

空き地でよく見られるヒメオドリコソウ。二年草です。その形は、まるで小さな木のように見えますね。一つの株から、いくつか伸びます。実は根本に近い部分の葉は、葉と少し形が違うのもわかります。

 上の方に付いた葉と葉の間に花がつきます。拡大していくと、おもしろい形をしていることに気が付きます。このような花の形を、唇形花(しんけいか)といいます。正面から見ると、唇のように見えるからですね。
 この唇形花は、いくつかの花びらが一つにまとまった合弁花(ごうべんか)の仲間です。花びらを引っ張ると、根元にがくが残ります。花びらをはがすというよりも、切り開くような感じで中を見ていきましょう。中に雄しべと雌しべがあります。根元には、子房が見えます。先端の方に注目すると、雄しべの葯、雌しべの柱頭が見られます。葯の形は、花粉を横から挟んだような形です。

 花びらを取ると、葯と柱頭がよく分かります。柱頭は、先で二つに分かれています。根元の子房は、縦に深く割れ込んで四つに裂けています。それぞれにタネが一つずつできます。花粉が柱頭に付き受粉し受精の後に、子房の中にタネが出来ます。

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