やり方
1:黒板の左端に数cmの白い円を描いておきます。
2:子ども達を教室の一番後ろに下げる。1の白い円の真後ろ辺りが一番よい場所です。
3:2の位置で左手で左目を隠し、右目で白い円をじっと見る。円が視野の中心に来るようにし、絶対に目を動かさないようにしましょう。【ここまで1コマ目】
4:人がゆっくり右へ動いていきましょう。するとあるところで人が消え、また現れるように見えます。【2~4コマ目】
見えないことに気がつかない
同様の実験を個別にもできます。左目をつぶり、上の図の白丸を右目で見ます。目と図の距離を10cm程度に近づけ、白丸と右目の中心軸をずらさずに徐々に遠ざけて行くとあるところで★が消えてみえます。途中で途切れている斜め線がつながって見えたり、中心が白く抜けてみえたりします。反対の目で実施するには、図のパターンを左右逆にすればできます。
解説
目の内側の網膜にある視細胞は、映った外界の像を信号に変え、視神経がその信号を脳に伝えます。ところが視神経と目がつながっている部分には視細胞がありません(盲点)。そのため盲点に映った像はいつでも見えていません。しかしそれを感じないのは両目でモノを見ているのが一つ。もう一つは多少失われた情報でも、脳が補完するためです。左図の斜線がつながって見えたのも、その機能がはたらいたためです。目と脳の両方があってモノを見る体験として、おもしろく、また理解もしやすいので実施してみてはいかがでしょうか。
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