銅板とシャーペンの芯と光で発電

光を照らすと電気を起こす太陽電池。同じ原理で発電してみましょう。材料は銅の板とシャープペンシルの芯です。銅板をガスバーナーで強く熱します。通常のガスコンロなどでは難しいでしょう。1000℃以上に加熱し、水で急激に冷やします。そうすると、黒くなった部分や赤っぽくなった部分が出てきます。この赤っぽくなった部分を用います。

赤っぽくなった部分にシャープペンシルの芯を立て、光を当てると発電します。また、この板二枚を適当な濃度の食塩水に浸し、横から光を当てても発電できます。この写真では、直接立てて約76mV、食塩水で約11mVの電位差を確認できました。

銅の板を加熱すると酸化銅ができます。ただ弱く普通に熱すると、通常の酸化銅(II)(CuO:黒色)になります。強く熱し急激に冷やすと酸化銅(I)(Cu2O:赤銅色、亜酸化銅ともいう)ができてきます。この赤っぽい酸化銅(I)には、半導体の性質があります。光をあてると、光のエネルギーにより電子を出す性質があります(光電効果)。この性質を利用することで光の発電ができたのです。多くの太陽電池では、銅ではなくシリコンを使って発電を行っています。

<参考文献>工学院大学企画部発行「おもしろ理科実験集」CMC発売 後藤道夫他著
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