中学理科、「北里柴三郎」の授業

3年の理科の授業としては、生物単元で「北里柴三郎」を扱いました。
社会科の日本の近代史の中では、明治時代の文明開化に関連する人物として「北里柴三郎」を扱っています。破傷風、血清療法という用語は出てきますが、具体的にどのような病気であるかや、科学的内容は扱いません。そこで科学的にみた意義を知り、より深い理解とさせていくことを目指しました。                 

生物単元の中では、遺伝や遺伝子についての学習を終えた発展として、バイオテクノロジーからの流れで扱いました。
以下の①~②途中で1時間、②続き~③で1時間、④で1時間、合計3時間分の授業です。

 ① 導入
 昔のバイオテクノロジー、という切り口から、新1000円札の人物である北里柴三郎を学ぶことを説明。社会科での既習事項を確認しました。
 ② 調べる
 北里柴三郎について、その業績の科学的側面について理科班(4人)で調べ、ホワイトボードにまとめました。会話についてはできるだけ少なく済むようにしました。
 ③ 発表
 他班のホワイトボードを見て、業績について概略を知りました。

 ④ 解説、発展解説
 ホワイトボードの内容を元に教師が解説を加えました。資料として、北里柴三郎のマンガ(栄光なき天才たち)を準備しました。読み終えた後、血清療法について説明をしました。そこからさらに発展させてなぜワクチンが効くのか(生ワクチン、不活性ワクチン、mRNAワクチン)などについて発展解説をしました。(その次の授業では、新型コロナウイルスとワクチンの副反応、冷静に判断することの大切さなどについて授業を行いました)


授業後の生徒アンケートには、「単なる人物名しか知らないよりも、具体的な重みがわかって、より興味が持てた」「今のワクチンなどにもつながる発見だと知って驚いた」というような感想が多くみられました。学習内容が現在の社会につながっている実感を持たせる効果が大きかったと考えられます。                  

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