道徳授業「リスペクト アザース」+「力を合わせることの危険性。」

道徳授業の実践報告です。内容は

2 主として他の人とのかかわりに関すること
(5) それぞれの個性や立場を尊重し,いろいろなものの見方や考え方があることを理解 して,寛容の心をもち謙虚に他に学ぶ。

にあたります。資料として、<参考資料>にある「リスペクト アザース」と「力をあわせることの危険性。」の第4段落までの文章を用いました。具体的には「リスペクト アザース」は日本文教出版の2年道徳教科書に掲載されていましたのでそれを用い、「力をあわせることの危険性。」はA4サイズにして印刷して配布しました。

内容・時間生徒の活動教師の動き
導入・5分「リスペクト」という言葉について、意味を考える。発問『「リスペクト」という言葉を知っているか?』
説明『最近よく使われるようになってきたが、「尊敬する」「尊重する」というのが元々の意味です。』
展開1a・5分「リスペクト アザース」を読む。聞く。「リスペクト アザース」を読む。
展開1b・15分班で相談しながら、カード並べを通じて他人を尊重する上で大切な事を考える。『他人を尊重する上で重要だと思うこと(内容カード)を、「意見整理シート」の上で重要な順に並べよう』『班ごとに相談し、並べよう』『何が”正解”というのはありません。一人一人の考え方が出てきます』※内容カード、意見整理シートは下の写真
→並べている様子を机間巡視し、『なぜそう並べたの?』等、各班で聞いてみる。
展開1c・10分自班以外の考え方を見て、様々な視点を知り、考えを深める。全班「意見整理シート」に「内容カード」を並べ終えたら、他の班を見に行くように指示する。その際、班員何人かは自班に残り、なぜそのような並びになったのか他の班員に説明させる。
展開
2a ・5分
「力をあわせることの危険性。」を読む。聞く。 『他人を尊重するのには、違う立場を認める事が大切だと思います。ここで別の視点から、ちょっと考えさせられる話を読んでみたいと思います。』
→「力をあわせることの危険性。」(前半4段落分抜粋)を読む。
展開2b ・5分 学校生活での具体例を考える。『同じ事をすることが、集団として大切なのではないと考えられます。』『学校生活であてはめると、たとえばどのような場面ですか?』→例:運動会や合唱コンクールの朝の自主練習などの場面、声の大きな意見以外の少数意見が認められない時など
まとめ ・5分 活かせる場面を考える『今日、学んだことを学校生活でどう活かしていけるか、考えてみましょう』

実施しての様子です。展開1bでは、どちらのカードが重要か、活発な意見が交わされていました。班により、今回は除外するカードを先に決めたり、似たカードを分類してから考えたり、上位から順に考えたり。色々なやり方が見られました。展開1cの場面では、他班から違う意見がだされると思わず「だって、こうこうこう考えたから、こちらの方が正しい!」と口角泡を飛ばして議論する場面も見られました。(『あれ? それ自体が「リスペクト アザース」ではないよね?』と言うと「あっ」という、ほほえましい感じでした)

意見整理シート(A4サイズ、パウチしてある)と内容カード(小さなカード、全10枚)

<授業用ファイル>
 意見シート(Word形式) 内容カード(Excel形式)


<参考資料WEB>
「リスペクト アザース」法務省人権作文コンクール
 『あすを生きる』(日本文教出版)の2年道徳教科書にも掲載されている文章です。

「力を合わせることの危険性。」植松努のブログ
 社員約20名で宇宙ロケットも作っている会社社長さんのブログです。『「どうせ無理」と思っている君へ」等の本も出していて、学校教育についても様々な考えを発信されています。「学校は矛盾を教え込む場であってはならない」は強く共感いたしました。

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