中学2年、鉄と硫黄の結びつく反応の実験での質問です。
鉄を3.5g、硫黄を2.0g乳鉢で混ぜ、加熱しました。そして鉄原子と硫黄原子が1:1の割合で結びつき、FeSになった、と学習しました。ここで質問。なぜ3.5gと2.0gと違う量なのに、1:1なのですか、という質問です。
原子の性質の学習で『原子には種類があり、その種類によって質量や大きさが決まっている』とは習っています。しかし生徒にとって「”原子の性質”として覚える」段階で止まってしまい、実際の現象への理解と結びついていない場合もあるようです。この実験の場合で言えば、鉄原子と硫黄原子の質量の割合が3.5:2.0、簡単な比にして7:4なら、原子の結びつく割合が1:1になるはずです。
そこでこの質問は教室全体で共有し、「少し発展だけど」といいながら、資料集の周期表を開き、原子量について見てみました。「硫黄の原子の質量が32、鉄が56。これを簡単な比にするといくつになるかな?」「簡単な比にすると、4:7。ほら、実際に測った質量の比と同じでしょ。だから見かけ上、質量が違って割合が1:1で無いように見えても、実際には原子の数では1:1なんだよ」
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