静電気、+は移動しないの?

「異なる物質をこすり合わせると、-の粒が移動して静電気が発生する」と教科書に説明されている。元々物質は+と-を同量持っていて「電気を帯びていない」ところから話が始まっているのだが、ではこすって+は移動しないの? という疑問。指導要領どおりにいけば、中学3年で原子の構造を習うと、その疑問が解決する。

全ての物質は、原子から構成されている。静電気を起こす物質も同様である。原子はその構造から、中心部分には+の電気を帯びた陽子と電気的に中性な中性子から成る原子核がある。そしてその外側に、ーの電気を帯びた電子が存在している状態である。外側にあるため、こするなどのきっかけでも電子は他の所へ移動することができる。

それに対し、原子核の陽子と中性子は、核力と呼ばれるとても強い力で結びついていて、簡単に離れることはない。+の粒同士は反発する力を持っているが、それでも1つの原子核としてまとまることができるのは、この核力のためである。そして核力で結びついた+の電気の陽子は動かない。

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