理科なんて、(将来の生活で)役に立つの?

『理科なんて、(将来の生活で)役に立つの?』
そう思った人、いませんか? TIMSSという国際調査によると、世界の中学生ではずっと平均80数%位なのですが、日本では60%ほどです(2003年からのデータでは、上昇傾向ではあるのですが)。
その質問(挑戦状)、私ならどう返答するか、考えてみました。
まず、ニュースなどの情報を理解する力が身につきます。
例えば地震が起きたとき。震度や震源といった情報が伝えられますね。原子力発電所の事故では、放射線や放射能などといった情報も伝えられました。こうした情報を正しく理解できないと困ります。言葉の雰囲気だけで物事を考えると、流言飛語にもつながります。また環境問題のことも、様々な情報を正しく理解しないことには解決に結びつく行動がとれません。義務教育卒業までには、一般のニュースで流れる程度の情報は正しく理解できる力が育つ・・・はずです。
またニセ科学に惑わされない、だまされない力が育ちます。
「水は何で知っている」、水素水や血液クレンジング等、科学的に考えて明らかにありえないことや怪しげな情報は山ほどあります。こうしたものを盲信してしまい、正しく考えることができないのは問題です。大病をしたときに効果が全く期待できない代替医療にのめりこみ、正しい治療ができなくて死期を早めるような場合もありえます。批判的思考やファクトチェックのための素地をつくるのが理科である、とも言えるでしょう。関連して技術科での情報リテラシー教育、家庭科の消費者教育、社会科の法的保護なども大切です。
理科は目先の点数だけではありません。自分の生活にどう役立てるか、考えてみてください。

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