ユリの花びらとがく、どこが違うの?

これは生徒ではなく、理科を教えている後輩(地学専門)からの質問なのですが。「ユリもチューリップも、花びらとがくって見た目は同じだと思うので、花びら6枚、がく0枚でもよさそうなのですが、ついている位置以外に、何か違いってあるのでしょうか?」

結論から言うと、ついている位置以外に、現状違いはほぼないと思います。
でもついてる位置が違う、というのは、その部分だけみたら、たいした違いではないと感じます。でも進化の目からみていくと、「由来が違う」というのは生物的に見ると大変大きな違いです。
例えばヒトの足と昆虫の足。役割で言えば同じですが、その発生的な由来は違いますね。こうした器官を相似器官、といいます。花弁とがくも、「由来が違う」という意味では、足の例と同じです。

花は、葉が変形してできたもの、とご存じかも知れません。
単純化して言えば、4種類の葉が、がく、花弁、おしべ、めしべの4つへ変化しました。茎についている順でいうと、下から、その4つになります。ユリの場合、たまたま他人のそら似(?)でがくと花弁が見かけ・役割ともほとんど同じになりましたが、ついている場所が違うということは、元々は由来が違っていることを示しているのです。

が、子どもに説明するとしたら、どこまで意訳していうか、それとも「今は場所以外には違わないね」というか、相手の年齢や理解度によって説明の仕方も変わる部分かも知れません。

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