教育と格差、コロナ禍とオンライン授業 雑感

オンライン授業等について、荒削りながら雑感を書きます。

私は公教育、中でも義務教育は、社会の中での格差を埋めるはたらきだと思います。そうあるべきだと考えています。そしてまた、こうしたオンラインでの教育に公立学校が取り組まない方が、広く社会全体での格差が広がると考えています。

今、コロナ禍で一斉休校になっている現在。生徒たちの家庭環境を見ても、家庭の様々な格差を感じます。家での学習への熱意や環境を整える力なども差を感じます。
だからこそ、現状、私はオンラインのンラインの学活や補習授業を行いたいと考えています。また今後の第二波での休校があったときのために、それらをやってみるべきだと考えています。

オンライン授業を行うとなると、「生徒間での格差が生じるから反対」という意見をお聞きします。参加できない生徒が差が付きかわいそうだということです。確かに同じクラスの中でも、ある生徒は参加でき、ある生徒は出来ないとなったら、格差が生まれる危惧はあります。

しかしそうした環境の生徒がいることに最大限”留意”しつつ、例えばZOOMなりGoogle Meetsなり、そうしたサービスを活用して、生徒たちに何かできないでしょうか。
「留意」とは、例えばオンライン環境が難しい生徒は、3密を防ぎつつ学校の教室、PC室等を解放するとか、そうした手立てをすることです。それと合わせ、そうした環境の生徒がいることを自治体に働きかけ、対策をしてもらう働きかけをすることです。
そしてまた、全員の環境がある程度揃わないうちは、新しい単元の授業を進めたり、オンライン環境にいた生徒の方が有利になるような評価は一切行わないことも含めて考えています。それでもオンラインでの朝の連絡や、個別の質問教室的な事は十分にできると考えています。

逆にやらないときのデメリット、格差の広がりについて書いていきます。
私事ながら、たまたま家人がこの4月より、私学中高に非常勤として勤務を始めました。そこでは今回のコロナ禍以前よりchromebookなりiPadなりを一人一台配布していたそうです。今回のコロナによる一斉休校で、オンライン授業もいち早く始めたそうです。そして家人も、自宅からオンライン授業を行い始めました。具体的には、googleのG Suite、classroom、Meets等々を使っています。
ただこの4月からいきなりその環境に行った家人、そしてそれに付き合った私は、まるで最初は分からないことだらけで、まるで初任者になった気分でした。それまで公立学校の中では、それなりにICTに詳しく活用している自負があった私ですが、完全に井の中の蛙だったことに気がつきました。
その私学の中では、元から学級の中に「ICT係」というのがあり、初めてのオンライン授業で慣れてない教員に対しても「こうしたらどうですか?」「こうかもしれませんよ」とオンライン上でも補助をしています。
こうした学びが成立している世界。今まで公立の中しか知らず、もしかしたらICTだけでなく、教育全般についても井の中の蛙だったのか。そんな不安がよぎりました。

社会に出たとき。公立校出身だろうが、私立校出身だろうが、ある意味同じ土俵に立ちます。しかし学んできたことは、同じ土俵に立てているのか。格差が拡大はしていないのか。
公立の中での「平等」にこだわった結果、教育委員会や教員が、公立の中でももっと伸ばせた力をとどめてしまう足かせになってはいないか。そんなことをひしひしと感じています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました