2005.3.26.入院生活四日目<2005.3.26.記>

結局、10分くらい眠ったのを何回か繰り返していたら朝になった。それでもあまり辛くないのは、手術前日にたくさん眠っておいたおかげか。朝食は7時40分頃。おなかが少し痛くてあまり食欲がない。昨日の手術後の方が体調がよい感じがする。30度ほどにベットを起こすが、とても背中が痛い。朝食後、尿道につながったカテーテルをはずす。はずす時、想像通りの引っ張られるような痛みがある。異物感が無くなるのはうれしいが、こんなに背中が痛むようできちんと尿器(しびん)を使えるのだろうか。朝食後ベットを45度まで起こす。少し痛いが、何とか耐えられる。
11時頃、リカバリ室から元の病室へ戻る。それがなぜかとてもうれしい。戻ったところで、今まで書き溜めたものをブログへアップする。ベッドを55度くらいまで起こした。昼食からは普通の食事に戻った。病室は、一日目にも書いたとおり六人部屋に入ったすぐ右のところ。共用の洗面台があることもあり、なかなか尿器を使いにくい。
15時頃、妻が見舞いに来た。お湯を汲んできてもらい、久しぶりにコーヒーを飲む。家にいたときは、まずくて全然飲んでいなかったインスタントであるが、非常においしく感じる。化膿止めの点滴を行った。今までに昨日2回、今日は一回目。手術したところの化膿が起こると非常にやっかいな事になるのは容易に想像がつく。
あと心配されていたことが髄液の漏れである。脳と脊髄は、それぞれ別の物のように考えている方も多いかもしれない。形態的には、頭にあるのと背骨にあるのは違うような感じがする。しかし脊髄は、脳の一端が突き出た物と考えた方がいいらしい。脳は髄液で満たされているが、脊髄にも同じように髄液で満たされている。その液体の中に、脊髄、そしてそれにつながる馬尾神経は浮いている(というか、守られている)状態になっている。今回の手術では、髄液という水の入っている袋を開き、中の神経にくっついている腫瘍をはがし、そしてまたその水の袋を縫い合わせる事を行ったわけである。手術中、当然ある程度の髄液は失われている。そのため昨日一日は枕もせずに完全に水平状態で、必要以上に髄液が流出するのを防いでいた。今日ベッドの角度を上げるのも、その都度(髄液が手術部位から外へ流れ出てしまって)頭がいたくないか確認を行った。しかも髄液が漏れると化膿も起こりやすくなるらしい。場合によっては漏れを防ぐための再手術も行う事があるらしい。くわばらくわばら。
さらに今回、背骨を取ってまたはめると言うことも行っている。背骨は背中側に出っ張りがあるが、腰骨の上から2番目の出っ張りを両側から切って取り外し、腫瘍を取った後またはめた状態になっている。もちろんただはめただけではずれてしまうので、時間が経つと体と同化する(溶ける?)ような材質でできたくさびみたいなもので止めたらしい。それでも無理な力がかからないよう、コルセットも注文した(書き忘れていたが採寸は手術前日に行った)。
17時過ぎに夕飯。ベッドを60度くらいまで起こした。動ける範囲が広がっていくのがわかる。目に見えて回復しているようでとてもうれしい。髄液の漏れも何とか大丈夫そうだ。あれこれ動いてみた結果、背骨を前後に動かすと激痛が走るが、比較的横へ動かすのは大丈夫である。ベッド上で横を向いたままずりずり動く。「今日が痛みのピークですよ、これを乗り切れば楽になりますよ」との医師の言葉が励みになった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました